こんにちは、LEALEA＆AURA SPAの管理栄養士です。
今回は、皆様のよく知る「卵」について。
安く手に入り、調理も簡単、レシピも豊富でとても美味しい。そんな「卵」。聞いたことがあるかと思いますが、その栄養価の高さ、バランスの良さから「完全栄養食」とも呼ばれています。
「完全栄養」なんて言われると、「じゃあとりあえず卵を食べておけばいいのかな？」なんて思われたりもしていますが、そんなに都合良くは……いかないもの。卵にだって、不足している栄養素もあるのです。
さて、今回はそんな卵についてお話します。不足している物とは何なのか。そしてどういう食事にすればよいのかが分かりますので、是非最後までお読みください！
卵の栄養は？
さて、卵が完全栄養食と呼ばれているのはその栄養価の高さとバランスの良さからだ、とは先ほどお伝えしました。では、「卵には何故それだけの高い栄養価が備わっている」のでしょうか。
たんぱく質、脂質、ビタミンにミネラル。「不足してるものがある」とはいえ、「完全栄養食」とまで呼ばれる卵は、稀有な存在であることは間違いありません。
卵がそんなに優れている理由。それは、卵からは本来、生き物の赤ちゃんであるヒヨコが孵るからです。
ヒヨコという一つの命が生まれてくるために必要な栄養を備えているからこそ、あの小さな中に栄養価がぎっしりと詰まっているのですね。
アミノ酸バランス
中でも特徴的なのは、アミノ酸バランスの良さでしょう！
人間の体内で作ることのできない、必須アミノ酸。その組成が優れているため、卵のたんぱく質は非常に良質です。それ故に、栄養価の高い食品として知られるようになったとも言えるでしょう。
また、効率的にたんぱく質を補給できるので、筋トレなどの運動後に補給する食材としてもぴったりです。
卵とコレステロール
卵の弱点として言われることが多いのが、「コレステロール」。高コレステロール食品として知られているイメージが強いです。コレステロールはあまり体に良くない。だから、それを多く含む卵も食べる量には気を付けないといけない。そんな話を耳にしたことはありませんか？
しかし、コレステロールを「体に良くない」と考えてしまうのは禁物です。悪者扱いされることの多いコレステロールですが、実は、人の体にとっては必要不可欠な栄養素でもあります。
コレステロールとは脂質の一種で、細胞膜やホルモンのもとになるものです。コレステロール値が低下すると、血管が破れやすくなったり、免疫力が低下するといった弊害につながる恐れがあります。
また、人の体の中にあるコレステロールの約80％は体内で生成され、食事から摂取されるのは残りの20％程度。食事から多く摂ってしまった場合でも、人の体にはコレステロール値を一定に保つための機能があります。したがって、卵1つ（Mサイズ）にはおよそ210㎎のコレステロールが含まれていますが、健康な人はそれほど心配をする必要はありません。
勿論、それでも過剰になるほど摂取してしまうと、脂質異常症などのリスクにも繋がってしまいますので、極端な量の摂取にはならないように気を付けましょう。
相性が良いのは野菜？
野菜の栄養素には「脂溶性」のものが多くあります。例えばビタミンA、D、E、Kにβ-カロテンなどが挙げられます。脂溶性、つまり「油に溶けやすい」性質を持っているので、野菜単体で食べるよりも、油分を含む卵と一緒に食べることで体の中に吸収されやすくなります。
また、卵には人間の体にとって必要な栄養素が、ビタミンCと食物繊維以外のすべてが含まれています。卵に足りないそのビタミンCや食物繊維も、野菜から摂取することができますので、野菜と卵の組み合わせは、理想的な栄養バランスの食事を作る近道と言えるかもしれません。
レシピ紹介
炒り卵の野菜あん
材料
卵 6個
塩 大さじ1/2
酒 大さじ1
こしょう 少々
▼野菜あん
にんじん 50g
ゆでたけのこ 50g
生しいたけ 2枚
もやし 30g
あわせ調味料
鶏がらスープの素小さじ1/2
湯 1カップ
砂糖 大さじ2
塩 小さじ1/2
醤油 大さじ1＋1/2
酢 大さじ2
片栗粉 大さじ1+1/2
万能ねぎ 3~4本
ごま油 小さじ2
油 適量
作り方
１ にんじんとたけのこは千切りにして、生しいたけは石づきを除いて薄切りにします
２ 万能ねぎは4㎝程度の長さに切ります
３ あわせ調味料の材料を混ぜます。片栗粉は同僚の水で溶いておきましょう
４ フライパンにごま油を熱し、『１』をにんじん、たけのこ、しいたけの順に炒め、あわせ調味料を加えます
５ 卵はボウルに割り入れ、塩、酒、こしょうをざっと溶き交ぜます
６ 中華鍋を強火に抱えて油大さじ2杯を熱し、「５」の卵液を一気に流し入れてゆっくりと大きくかき混ぜ、柔らかい炒り卵にして器に盛ります
７ 「６」に「４」の野菜あんをたっぷりとかけて完成です
さいごに
卵は完全栄養食。卵で全ての栄養が摂れるわけでこそありませんが、それでもかなり多くの栄養素が摂取できる、有用な食材です。
たんぱく質に各種ビタミン、ミネラルなどの多彩な栄養素をバランスよく含む卵は、健康にも美容にも効果がとても大きいものです。
良質なたんぱく質の摂取源として、是非日々の食事に取り入れてみてはいかがでしょうか？
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