予定が入ると何日も前からそのことを考えてしまう
皆さんは予定を入れるのは好きですか?
楽しい予定なら大歓迎かもしれませんが、相手や内容によっては必ずしも楽しいものとは限りません。仕事関係の会食、町内会のイベントや係、お子さんの学校行事参加、親戚の集まりなど、乗り気でない予定が入ると憂鬱になるものです。
中には、数週間前からその日を迎えるまでずっと気に病んでしまう人もいます。こういった気持ちは共感できますが、本日は「その時間もったいないですよ」というお話をしたいと思います。
CASE:外食が苦手なAさんの場合
例えば、こんな方がいます。
Aさんは「外食が苦手なのに得意先との会食が入ってしまった」というケースです。来月の出張先での話で、まだ数週間ありますが、Aさんは小食で外食に不安を感じやすいタイプです。「料理を残さず食べられるだろうか」「会話を上手くこなせるだろうか」と考えるほど不安が増してしまいます。
最終的にAさんは当日まで不安を抱え続け、なんとか会食を終えてストレスから解放されました。このエピソード、勿体ないと思いませんか?
実際、不安がるのは会食の時間だけで良いはずです。出張先に行くまでは不安を忘れて過ごしても良かったはずです。しかし、Aさんは会食の予定が入った瞬間からその日までずっと不安を抱えていました。会社でも自宅でも、仕事中もプライベートでも数週間もです。
この時間がいかに勿体ないか…理屈では理解できるかもしれませんが、これができないのが人間というものです。私たち人間は過去の失敗から学び、未来を予測する危機回避能力を持っています。不安な事象を認識したら、それを忘れて過ごすことは容易ではありません。
では、この勿体ない時間を減らすこと、不安を軽減させることは可能でしょうか?答えはYesです。
不安を軽減させる方法
その方法は次の2つのプロセスで可能です。
- 具体的な不安を洗い出し、対策を考える
- 対策を練ったら、あとは神のみぞ知るとして明らめる
これをAさんに当てはめてみましょう。
課題:外食が苦手なのに仕事関係者と会食をしなくてはならない
- 「残してしまうかもしれない不安」→予め小食なことと苦手な食材を伝え、先にお詫びしておく
- 「会話への不安」→時事ネタや相手の好みを調べ、話題を複数用意してシミュレーションしておく
- 「最悪の場合」→乗り物酔いなどを理由にしてキャンセルする
用意周到にできたら、あとは潔く諦めて、その時まで考えるのをやめます。今この瞬間に集中して過ごすのです。
このプロセスを実践しても不安が再燃するなら、再びこの行程を行ってください。準備の数は多ければ多いほど安心材料になります。
自分の限界を知ろう
準備をするうちに、限界を知り、完璧な回避法など存在しないことに気づくでしょう。とことんやると人は気が済み、最終的には潔く諦めたり、不安を受け入れられるようになります。不安を感じない人間など存在しませんが、無駄に不安を増幅させることはストレスとなり、体を蝕むことになりかねません。
「今ここ」に意識を向けるマインドフルネス
マインドフルネスは「今ここ」に意識を向ける心の在り方です。不安を軽減させるプロセスの一部に当たります。ヨガや瞑想での実践により、「今ここ」「シングルタスク」が巧みになってきます。
私たち人間は、食器を洗いながら過去の出来事を思い出したり、未来の不安を感じたりできます。今この瞬間に集中せず、過去や未来に思いを馳せて過ごしているのです。もし過去や未来の思いを切り離し、今この瞬間だけに集中できたなら、感情も安定します。
不安を感じやすい脳は「マインドフルネス」の実践によって改善が可能です。ヨガや瞑想を行う習慣がある方は、「今ここ」「シングルタスク」を意識しながら行ってみてください。
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文/石井及子(日本ヨガメディカル協会)
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