新年度が始まって、気づけば少し時間が経ちました。
環境の変化や新しいリズムにも慣れてきた頃かもしれませんが、なんとなく疲れが抜けない、気持ちが落ち着かない――そんな感覚はありませんか。
春は、知らず知らずのうちに心も体もがんばっています。
新しい人間関係、生活の変化、気を張る場面の連続。
その緊張が少しゆるむこの時期に、遅れて疲れが出てくることも少なくありません。
さらに現代の私たちはとても忙しく、ひとつのことに集中する時間がどんどん少なくなっています。
食事をしながらスマートフォンを見たり、考えごとをしながら別の作業をしたり――
いわゆる「ながら習慣」が当たり前になっています。
一見、効率がいいように思えるこの習慣ですが、実は心と体にとっては、休まらない状態をつくりやすいものです。
意識が常にあちこちへ向かい、「今ここ」にとどまる時間が少なくなってしまうからです。

「今ここ」に戻るというシンプルなこと
マインドフルネスでは、「今この瞬間」に意識を戻すことを大切にしています。
特別なことをする必要はありません。
たとえば、呼吸を感じること。
吸う息、吐く息にそっと意識を向けるだけで、散らばっていた注意が少しずつ戻ってきます。
あるいは、お茶を飲む時間。
香りや温度、喉を通る感覚を丁寧に味わってみる。
それだけでも、「ながら」ではない時間が生まれます。
こうした小さな積み重ねが、気づかないうちにたまっていた疲れをほどき、心と体に余白を取り戻してくれます。
ヨガを通して練習するマインドフルネス
とはいえ、いざマインドフルネスを実践しようとしても、難しく感じる方も少なくありません。
「呼吸に集中しよう」と思うほど、別の考えが浮かんできてしまうこともあります。
そんな時に取り入れやすいのが、ヨガを通したマインドフルネスの練習です。
ヨガのゆっくりとした動きや呼吸は、「今ここ」に意識を戻す練習にとても適しています。
たとえば、呼吸に合わせて腕を動かす。
足裏の感覚を感じながら立つ。
肩の力が抜けていく感覚に気づく。
そんな小さな体験を重ねることで、自然と意識が“今の自分”へ戻ってきます。
マインドフルネスというと、「静かに座って集中するもの」というイメージを持つ方もいますが、動きながら行うことで、むしろ取り組みやすく感じる方も多いのです。
また、ヨガを通して呼吸や体の感覚に意識を向けていくと、無意識に入っていた力みや緊張にも気づきやすくなります。
「こんなに肩に力が入っていたんだな」
「ずっと急いでいたんだな」
そんな気づきが、自分を整える第一歩になります。
手放すことで、軽くなる
私たちは「何かを足すこと」には慣れていますが、「手放すこと」は少し苦手かもしれません。
もっと効率よく、もっとたくさんこなそうとするほど、気づかないうちに自分を急かしてしまう。
その結果、疲れが抜けにくくなることもあります。
だからこそ、この初夏のタイミングでは、あえて「減らす」「やめてみる」という選択も大切です。
たとえば、ひとつのことをするときは、それだけに意識を向ける。
食事のときは食事だけ、歩くときは歩くことだけ。
それだけでも、心の忙しさはずいぶん変わってきます。
小さな習慣が、心地よさをつくる
これから季節は、梅雨や夏へと向かっていきます。
湿度や気温の変化もあり、体調や気分が揺らぎやすい時期です。
だからこそ今、無理にがんばり続けるのではなく、少し立ち止まって整えることが、これからを軽やかに過ごすための準備になります。
忙しさの中でも、少しだけ立ち止まる時間を持つこと。
「ながら」を手放し、ひとつのことを丁寧に感じること。
それはとてもシンプルですが、心と体にとっては大きな変化をもたらします。
この初夏を、少しでも軽やかに過ごすために。
がんばり続けるのではなく、やさしく整える時間を、自分に許してあげてください。
いきなりマインドフルネスを実践しようとしても、難しく感じることがあるかもしれません。
そんな方にも取り入れやすいよう、これらの内容をヨガに応用した「マインドフルネス・ヨガセラピープログラム」を、AURA SPA無料オンラインセミナーで体験していただけます。
呼吸や体の感覚を通して、「今ここ」に戻る感覚を、ぜひ一緒に味わってみませんか。
AURA SPAのマインドフルネス・ヨガセラピー

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文/石井及子(日本ヨガメディカル協会)
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