夏真っ盛りですが皆さまいかがお過ごしでしょうか。
今年は4年ぶりにコロナを気にせず過ごせる夏となり、各地では花火大会やお祭りなど多くの催しに人が押し寄せ、大変賑やかな夏となっています。
夏は多くのイベントや家族との時間が増え、コミュニケーションが重要とされる季節ですが、その分暑さや忙しさによって自分自身に気を配る余裕を失いがちな時期でもあるかと思います。
今日はそんな中で、少しでも自分を大切にする時間を作り出すため、また自分を大切にするってどいういうことなのか、そしてそれらには「マインドフルネス」が効果的である、というお話をさせていただきます。
マインドフルネスとは
マインドフルネスとは、評価や判断を加えることなく、ただ今ここに意識を向けることであり、瞑想やそれに近い心の状態を意味しますが、実際には日常生活において集中力を高めるためのトレーニングとしても広く知られています。
そんなマインドフルネスは、忙しい夏においても、実践することで心身のリラックスと気持ちの落ち着きを得ることができるメソッドです。
マインドフルネスは、過去や未来を一旦切り離し、現在の瞬間のみに意識を向けることに重点を置いた考え方ですが、例えば夏休みで家族との時間を楽しむ一方で、計画や予定が詰まり、自分自身に意識が向きにくくなることがあるかと思います。
そんなときこそ、マインドフルネスを取り入れることで、忙しさに巻き込まれず、現在の瞬間を大切に、自分を大切に過ごすことができるのです。
暑さや忙しさでイライラしたり、他人への気配りが疎かになりがちな状況でも、マインドフルネスの実践によって心身の調整がスムーズに行え、余裕ができ、相手への気遣いが自然と行えるようになるのです。
家族とのコミュニケーション
マインドフルネスを意識することで、相手の話に真剣に耳を傾けることができます。相手の表情、話すテンポ、声のトーンなど、細やかに観察して受け取ることで、相手の気持ちや意見に対して共感し、思いやりを持って接することで、より深い絆を築くことができるでしょう。
自己理解を深める
自分自身の感情や思考に気づき、自己受容を促進することで、ストレスや不安を軽減することができます。忙しい夏においては、自分を見失わずに、内面の豊かさを保つためにもマインドフルネスの実践は有効です。
それではここで、マインドフルネスの具体的な取り入れ方として、夏を乗り切るための時短テクニックを提案します。
夏を乗り切るための時短テクニック
時短マインドフルネスは二階建て
まず、「時短への道は二階建て」ということをお話させていただきます。
つまり、時短とはいえど1日にしては成らず、なのです。
なのでまずは下地、一階部分を作るべくマインドフルネスを実践し、そこで得た感覚を二階部分として日常に落とし込んで行くというやり方です。慣れてしまえば二階だけで過ごすことが可能です。ただし、最初は一階を作らないことには二階を作ることもできない、そういうイメージです。
まずマインドフルネスの実践で心と身体のベースを整えます。
集中的にマインドフルネスに向かうことで、その感覚を掴み、落とし込むことが可能です。
具体的な手法としては、マインドフルネス瞑想として代表的な「呼吸瞑想」や「歩行瞑想」などがおすすめです。
しかし、じっと座っての瞑想や歩くだけの瞑想はなかなかハードルが高く、マインドフルになりにくいという方もいらっしゃるかと思います。
そのような時には、もっと今ここに意識を向けやすい「マインドフルネス・ヨガセラピー」というメソッドもあります。どのようなものかというと、簡単、単純な動きに呼吸を合わせてゆっくり丁寧に動き続けるものです。この動きをするときは難しいことを考えなくてもマインドフルになれるよう考案されたプログラムです。
これらを実践し、マインドフルネスの感覚を掴み落とし込んだならいよいよ二階部分です。
一階部分で行ったマインドフルネスで得た心地よい感覚を日常に持ち込むことを行っていきます。
具体的には、忙しい時でも移動の際の一瞬をマインドフルに過ごしてみる…
例えば駅までの道を足の感覚に意識を向けてマインドフルに歩いてみる、電車の中で振動を体に受けては揺れる感覚を味わう、また準備や片付けなどに勤しんでいる時も、その手元に集中する。
物を掴む手の感覚、正確に仕舞おうとする感覚、丁寧に心を込めて片付けていくなど…
また食事の際には、数分でもいいので「ながら食事」をやめて、今食べているそのものに意識を向け味わうことに全力を注ぐ、これも立派なマインドフルネスです。
マインドフルネスに時間は必要?
実はマインドフルになるには多くの時間など必要なく、ほんの一瞬でも深く集中したり今この瞬間を味わえたなら、それだけでも多くの効果が期待できるのです。
更にその一瞬を1回よりは2回、3回と、増やしていければなおよしなのです。
ほんの数秒、先を急ぐことをやめて今この瞬間に意識を向ける、これだけでも多くのことをリセットでき、新しい視野、気づきを得ることができるはずです。
このようにマインドフルネスを活用して、忙しい日常の中で自分自身に対する気遣いを忘れずに過ごす方法を練習すれば、家族や友人とのコミュニケーションにおいても、マインドフルネスを意識して相手の言葉に耳を傾け、共感し、思いやりのある会話を行うことができるでしょう。
また、思いやりのある会話によって相手との距離が深まったり時には感謝されることもあるかもしれません。
人は感謝されると自己肯定感が上がり、そのことでますます余裕を持つことができ、また思いやりを持つことができる。つまり永続的な営みとなるのです。
結局、自分を大切にする営みは、周りの人々を大切にすることでもあるのです。
是非、マインドフルネスの実践で実り多き夏を堪能してくださいね。
AURA SPAのマインドフルネス・ヨガセラピー
マインドフルネスに関して、具体的に何をしたら良いかわからない、何かプログラムを試してみたい、という方には、マインドフルネスに特化したヨガプログラム「マインドフルネス・ヨガセラピー」というものがあります。
マインドフルになりやすい簡単な動きをゆっくりと丁寧に繰り返す、初めての方にもやさしいヨガです。
体の動きに集中することで、脳はマルチタスクからシングルタスクになり、マインドフルな状態になります。
マインドフルネスの更に詳しいお話、かんたんに実践できるマインドフルネスヨガをAURA SPA無料オンラインセミナーで毎月開催しています。どなたでもお気軽にご参加くださいね。
文/石井及子(日本ヨガメディカル協会)
AURA SPA リラックス特集