筋肉量の多い体は、その分太りにくい特徴を持っています。だからこそダイエットでは運動によって筋肉をつけ、一時的に痩せるだけではなく、その後に続く太りにくい体を作ることを目的にしています。
では、筋肉をつけるためには、どんな栄養素が必要になるのでしょうか。
少し調べたことがある方なら、「タンパク質」を思い浮かべていただけたのではないかと思います。
人の体を構成する、とても大切で重要な役割を果たしているタンパク質。その必要性をお伝えします。
そして、タンパク質のことを考えると同時に思い浮かぶのがプロテイン。
筋肉を増やしたい、と思ってプロテインを飲んでいる方も多いのではないでしょうか。
プロテインはとても有名なものですが、これから運動を始めてみようかな、という方にはそれが本当に必要なのか、ちょっと分からないですよね。
今回は、タンパク質の必要性や、そのためによく使われるプロテインについてをお伝えします。
タンパク質とは?
そもそも、タンパク質とは何でしょうか。
タンパク質は、人間の体の15~20%を占める物質です。人の体の5~60%が水分でできていることを考えると、人間の体から水分を除いたら、残った部分の約半分がタンパク質であることになります。
筋肉はもちろんですが、臓器、肌、髪、爪、体内に存在するホルモンや酵素、免疫物質などを構成しているのがタンパク質。コロナ禍で免疫機能が注目される今はもちろんですが、平時からとても重要な物質であることがお分かりいただけると思います。
しかし、だからといって「じゃあいっぱい摂取しなくちゃ!」
というものでもないのがこのタンパク質。
タンパク質は、摂り過ぎると脂質に変わってしまう特徴を持っています。
摂取しないわけにはいかない、けれど摂り過ぎてもいけない。それが、タンパク質という栄養素なのです。
タンパク質の必要量は?
「摂り過ぎてはいけない」と言われても、どれくらい摂ればいいのかが分からないと摂り過ぎも何もありませんよね。では、適切な量はどれくらいなのでしょうか。
一日当たりのたんぱく質摂取量の目安は、一般的には「体重1㎏あたり1g」とされています。しかし、これは通常の量。「カラダを変えよう!」と思っている方は、「除脂肪体重(脂肪を除いた体重)1㎏あたり2~3g」で算出してみましょう。
例えば体重60㎏、体脂肪率25%の人の場合
除脂肪体重は60×0.75=45kgとなる。除脂肪体重あたり2,3gのタンパク質ということは、90~135gの摂取を目指すことになる。
タンパク質は肉類で摂取されることが多い栄養素ですが、肉に含まれるたんぱく質は総量のおよそ20~25%。
たとえば上記のような方の場合、仮に120gを摂取目標とした場合、平均して1食あたり40gのタンパク質となる。
40gのたんぱく質をお肉から摂るためには、毎食200g以上の肉を摂り続けなくてはいけなくなる。
正直、とてもお手軽な量とは言えませんね。
そこで、お肉以外からもタンパク質は摂れるということを知っていきましょう。肉や魚といった主菜だけではなく、小鉢などの副菜を工夫して大豆や乳製品などを使い、食事全体の中で必要な量を確保できるようにしていきましょう。
もちろん、毎食管理していくのは大変ですし、その中でどうしてもうまくいかないこともあるかと思います。
そんな時にはプロテインパウダーを活用してみるのも良いですよ。
タンパク質の多い食事
タンパク質は、肉、魚、卵、大豆製品などのメイン料理とされるものに多く含まれています。
ですので、タンパク質摂取をしっかりと続けていくために、
食事には肉、魚、卵、大豆製品のいずれかを、常に必ず取り入れていきましょう。
植物性のたんぱく質は100g当たりのたんぱく質量が少ないものが多いですが、様々な栄養素を付与した上で脂質を抑えながら取り入れられるのが最大のメリット。
動物性のものも、植物性のものも、うまく取り入れていきましょう。
100gあたりのたんぱく質量
肉
- 鶏むね肉(皮無し)24.4g
- 鶏ささみ 23.0g
- ローストビーフ 21.7g
- 牛もも肉 21.3g
- 豚ロース 19.3g
- ローストハム 16.5g
魚介類
- するめ 69.2g
- カツオ 25.0g
- イワシの丸干し 28.3g
- 魚肉ソーセージ 11.5g
豆類
- 大豆・乾 33.8g
- 豆腐 6.6g
- 納豆 16.5g
- えんどう豆 13.4g
- そらまめ 13.3g
- 枝豆 11.7g
野菜
- アスパラガス 4.3g
- 芽キャベツ 5.7g
- ブロッコリー 4.3g
プロテインの必要性は?
さて、それでは筋トレというと常に話題に上がると言っても過言ではないプロテイン。果たして、プロテインはどのように摂っていくものなのでしょうか。
プロテインとは?
プロテインとは、そもそもタンパク質を意味する言葉です。今の社会では、「タンパク質を主成分とするサプリメント」を指すことが多いです。お手軽にタンパク質を摂取することができることから、筋トレをする方を中心に人気です。
基本的に、たいていの人にとってのたんぱく質は、食事から摂取するものです。ですので、「プロテインは必要か」という問いへの答えは、「必ずしも必要なものではない」ということになります。
しかし、運動量の多い方や、運動をしていてもなかなか筋肉アップを望めない方、もっと体を大きくしたい方などにはそれを促進する一つの手段として効果的です。
ただし、プロテインは「飲めば効果が出る!」というものではありません。
あくまでもタンパク質です。
日々のトレーニングによって、体の筋繊維は傷つきます。その傷ついた筋繊維を修復することで、筋肉は強く、大きくなっていくのです。そしてその修復に、タンパク質が必要となります。多く運動をする人は、通常の摂取量ではその修復に必要なたんぱく質が足りなくなってしまう為、。プロテインを摂取するわけですね。
すなわち、運動をしていない人は、プロテインを飲んでも筋肉アップにはつながりません。
先述の通り、余剰なタンパク質は脂肪になってしまうので、摂らない方が良いと言えるでしょう。しかし、運動する量に合わせて適切にプロテインを摂取すれば、その効果はしっかりと見込めます。
プロテインを飲む方は、適度な筋トレとバランスの良い食事を前提として、心がけましょう!
プロテインの選び方
プロテインにも種類があります。大きく3種類ありますので、それぞれ紹介していきましょう。
ホエイプロテイン
プロテインを摂取する目的や用途にもよりますが、基本的にはこの「ホエイ」と名の付くプロテインパウダーがおすすめです。牛乳から取れるホエイ蛋白を原材料としているものです。
ホエイプロテインは、いわゆる『ヨーグルトからタンパク質以外を抜き取ったもの』と同じです。価格が他と比べて比較的安価で、量もたくさん手に入ります。また、コンビニなどにも売っているため、入手も容易な事も特徴として挙げられます。
吸収が早いとも言われており、寝起きや運動後に摂るのにも適しています。
カゼインプロテイン
カゼインプロテインは、ホエイプロテインと同様に牛乳から取れる、カゼイン蛋白を原材料としています。お値段が少々上がってしまうのが難点。
また、消化が遅いことも特徴の一つ。それだけを見ると「悪いところ」のように思われがちですが、消化が遅いことで異化(エネルギーとして消費されてしまうこと)しにくいという利点があります。タンパク質で筋肉を修復したいのですから、エネルギーとして消えてしまうのはよくありませんよね。
ソイプロテイン
さいごは、ソイプロテイン。ソイ(大豆)の通り、大豆タンパク質を使用しています。
ものによってはホエイプロテイン以上に安価なものもあり、また乳製品ではないことから、乳製品が苦手だったりお腹が緩くなりやすい方には使いやすいものだと言えます。
一方で、植物性のタンパク質は敢えてプロテインから摂る必要が無いという見方もあります。動物性のものと違い、食品からそのまま摂取しても、それによって脂質が大きく増えるわけではないためです。食品からでは吸収効率が悪いため、効率よく植物性のたんぱく質を摂りたい、という方にはおすすめできるでしょう。
また、美容効果のあるイソフラボンが含まれているため、女性におススメされることも多いのが特徴です。が、イソフラボンを有効に使えるのかは男女を問わず人によって異なるため、一概に言うことはできません。
さいごに
タンパク質とプロテインについてお話させていただきましたが、いかがでしたか?
タンパク質の必要性と、それでも摂り過ぎてはいけないこと。そして、プロテインの用途について、お分かりいただけましたでしょうか?
自身のライフスタイルやお好みに合わせて、食事のバランスやプロテインを選んでいきましょう!
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